前回の続き。
息も絶え絶えに到達したオアシス(購入ボタン)にはなんと3か所の関門、基、購入ボタンが用意されていたのです。
Aの購入ボタン
「今この教材と併せてこちらの書籍も購入すると〇%割引になって、〇〇もプレゼントいたします☆彡」
Bの購入ボタン
「さらにこちらのCDも購入するともっとお得!〇〇%割引になって、素敵な△△もプレゼントいたします☆彡」
Cの購入ボタン
「CDも書籍も要らないという方はこちらの教材はいかがですか?〇〇%割引、さらに素敵な□□もプレゼントいたします☆彡」
※記憶があいまいなので上記のサービスやプレゼントは適当に書いています。実際はもっと複雑だったと思います。
いやもう、ここまでたどり着くまでに、さんざんこれでもかと情報を詰め込まれ、もう、頭パンパンです。
A、B、Cのどれが自分に合っていてどれがお得か、もう、なーーーんもわかんない!!
ポッポーーー!!って頭の各所から蒸気が噴出して爆発しそう。
これじゃまるで「金の斧、銀の斧」の泉の女神じゃないですか。
あなたが喜び勇んでオアシスの水を飲もうとしたら、突如泉の底から女神が現れ 待ったをかけるようなものです。
「よくぞここまで参った。
それでは水を飲む前に褒美をあげよう。
そなたの欲しいものはこの金の斧か?
それとも銀の斧?
あ、もしかしたら普通の鉄の斧か?
どれでもよいぞ、さあ選ぶのじゃ。
因みに金の含有率は〇%、銀の含有率は□%で、丈夫さで言えばやっぱり鉄…」
「やかましいわ!ボケーーーー!!斧なんかいるかー!さっさと水飲まさんかい!」
と私なら発狂するかもしれない。
私はね、シンプルにこの凄そうな英語教材を買いたいだけなのよ。
何がオトクとかプレゼントがどうのとか、そんな他所のショップがやってることと同じサービスしてどうすんの。
しかも付いてくるプレゼントが家電とかありふれたもので、選択肢が3パターンという点まで同業他店とほぼ同じ内容だったのです。
先に他店のサービスも見ていたからこそ、もうがっかりしました。
あれだけさんざん「うちの教材は他店とは違う」と引っ張っといて、結局最後の最後に「そんじょそこらのお店」と同じサービスをやってるなんて。
むしろ
「うちは商品に自信があるので値引きもサービスも一切いたしません!」
と言い切ってくれれば
「よう言うた!」とここまで必死で購入ボタンにたどり着いたお客さんも誇らしげに購入ボタンをポチるでしょう。
「・・・なーーんだ。結局自信がなくて他のお店とおんなじサービスしてるのね」
私は苦笑いをしながらそのサイトを閉じました。
ほんとに惜しいショップでした。
ここまで引っ張り続ける訴求力を持っているので、あとはいくつか改善すればいい意味で”振り切った”ショップになっていたでしょう。
もしもこのショップの店長と出会うことがあれば、下記の改善点を伝えたいなーと思いました。
・購入ボタンを各所にたくさん入れておく。
・サービスやプレゼントはやらないか、もしくは思考停止状態のお客さんでも分かる非常にシンプルなサービスを1個だけにする
・ サービスやプレゼント内容も他店と一線を画し、お店独自のものにする
などです。
・・・あえて商品説明文を短くしろなんて言いません。この方の場合は。それより今の屋台骨を元にした上で改善したほうがいいでしょう。
それから1年ほど経ったある日。
私は思わぬところでそのオンラインショップの店長と遭遇することになります。
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